皆さんこんにちは、GOKです。
今回は、新宿ピカデリーで話題沸騰中の映画「JOKER(ジョーカー)」を観てきましたので、あらすじやレビューをご紹介したいと思います。
24kgの減量をして挑んだ魂の演技「JOKER(ジョーカー)」
映画「JOKER」は、ベルリン国際映画祭にて最高賞の金獅子賞を受賞した前評判が高い映画。
「バットマン」の悪役として有名なジョーカーの誕生を描いた作品で、『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』・『her/世界でひとつの彼女』で有名なホアキン・フェニックスがジョーカー役を演じます。今作の出演にあたり24kgの減量を行ったホアキン・フェニックスの魂の演技がご覧いただけます。
映画「JOKER(ジョーカー)」のあらすじ
ホアキン・フェニックス演じる主人公のアーサーは、お店の宣伝のためにピエロに扮して街頭で踊って生計を立てています。
働きながらも寝たきりの母親を介護するというアーサーの境遇に、現代と共通する部分がとても多く、自分を重ね合わせやすい序盤。
「どんな時でも笑顔で人々を楽しませなさい」という母の言葉を胸に、アーサーはコメディアンとして人々を笑顔にするため、日々ネタ作りに励んでいました。
しかし、突然笑い出すという病気を患っているアーサーは、他人を笑わせるどころか、仲間からも不審がられてしまい距離を置かれる存在に。
そんな中での心の拠り所は、ロバート・デ・ニーロが演じる大物コメディアンのマレー。母親と一緒に見るTVショーでは、マレーの皮肉ジョークが大爆笑を巻き起こし、アーサーの憧れの的になります。
「JOKER(ジョーカー)」へと変貌を遂げる要因
いくつもの不運な要因が重なってアーサーはJOKERへと変貌を遂げます。そのポイントを下記に挙げていきます(ネタバレあり)。
❷列車でウェイン・インダストリーの社員3人に絡まれ、3人を殺害してしまう
❸自分が母親の本当の子供ではなく、さらに虐待を受けていたことを知る。
❹市の予算削減によって医療補助が受けられなくなり、薬の処方が途絶える
❺憧れのコメディアン・マレーに、TVショーで自分のライブ映像を使ってバカにされる
ウェイン・インダストリーの社員3人の殺害や、母親の殺害で、アーサー自身のモヤモヤが不思議とすっきりと晴れていくことに気づきます。
鼻歌交じりに踊る躁状態となり、薬も必要としなくなります。この辺りから視聴者はどんどん共感できなくなっていくのではないでしょうか。
「JOKER(ジョーカー)」の誕生
憧れのコメディアン・マレーの番組に招待されることになり、そこで初めてジョーカーとして紹介されるのですが・・・。
アーサーは妄想癖がある為、どのシーンが妄想でどのシーンが現実なのか最初はわかりやすいのですが、次第にどちらなのかわからなくなってきます。この辺が2回見たくなる要因のひとつかもしれません。
「JOKER(ジョーカー)」とBlues(ブルース)
私自身はこの映画を鑑賞し、音楽の“Blues(ブルース)”と似ている部分があるのかなと思いました。
“Blues(ブルース)”は、奴隷として連れて来られた黒人たちの労働歌であり、唯一の救い。
(「ブルースの誕生」より引用)
アーサーにとって「笑い(ジョーク)」とは、唯一の救いで自己表現だったのだと思います。自分自身が笑うことでなんとか幼少時代を乗り越えてきた。おそらくは病気になる前から笑ってその時その時を穏便に済ませようとしてきたのではないかと思います。
だからと言って人殺しが正当化される訳ではないですが、精神病を患い、低所得者で親の介護という状況は、今の時代にも普通にあり得る話。そう言った意味では、誰しもがジョーカーになり得てしまう可能性があり、今の時代にマッチしているなと感じました。
アーサーに降りかかったような5つもの問題が自分の身に起こったとき、一体どうなるのでしょうか。
悪のカリスマのシンボルであるジョーカーは、身近にいる普通の青年であり、自分自身であるかもしれなくて、心の中に潜んでいるものかもしれません。結末が気になる方はぜひチェックしてみてください。
それではまた。
タイトル | JOKER(公式サイト) |
原題 | JOKER |
制作年 | 2018 |
上映時間 | 122 min |
制作国 | アメリカ |
監督 | トッド・フィリップス |
配給 | ワーナー・ブラザース |