皆さんこんにちは、新宿地域ブログ「Daily Shinjuku」を運営しているGOKです。
今回は、 新宿マルイアネックスにある映画館・新宿バルト9で映画「ロマンスドール」を鑑賞しましたので、あらすじやレビュー(ネタバレあり)をご紹介したいと思います。
映画「ロマンスドール」のあらすじ
映画 「ロマンスドール」は、「百万円と苦虫女」で有名なタナダユキ監督が原作・脚本・監督を務めた作品です。
美大を卒業後、フリーターとして生活を送る哲雄(高橋一生)は、ある日、先輩に勧められてひょんなことからラブドールを作ることになります。
きたろう演じる相川金次はドール造形師で上司役。二人はよりリアルなラブドールを造るため、生身の女性にモデルになってもらったらどうかと画策します。
乳房を無くした人向けの人工乳房を造るためのモデルとして応募してきた園子(蒼井優)は、そこで哲雄(高橋一生)と出会い、二人は惹かれ合って恋人同士に。
ラブドール職人だということを隠して、めでたく結婚する二人は幸せな生活を送っていますが、些細なズレからセックスレス・不倫・夫婦の離婚危機へと発展していきます。
そんな離婚危機の中で、園子がある秘密を打ち明ける・・・というストーリー。
園子が抱えるある秘密
園子の抱えているある秘密とは、ステージ2の胃がんを患っているということ。
急に外泊をした理由が検査入院で、一人になりたいから別れて欲しいと哲雄に懇願します。
園子の胃がんの手術が成功し、夫婦の危機を乗り越えた二人はより一層、お互いを求め合うようになっていきます。
その数年後、がんの転移が見つかった園子は哲雄に自分自身をモデルとしたラブドールを造って欲しいとお願いするのです。
哲雄は入念に園子をスケッチし、継ぎ目のない究極のドールを造り始めますが・・・。
ピエール瀧が出演!大事な役どころ
ラブドールを造る久保田商会の社長として登場するのがコカインの使用で昨年3月に逮捕されたピエール瀧。
映画「ロマンスドール」は逮捕される前に撮影されたものですが、劇中でも警察に逮捕されるというシーンがあって観客に笑いも起こっておりました(笑)
ピエール瀧の演技の説得力が凄まじく、ハマり役だと思えるほどマッチしています。
また、哲雄の上司役の相川金次も、きたろうのリアリティ溢れる演技がとても素晴らしかったです。娘が7歳の時に行った遊園地の話をするシーンは、長いワンカットのシーンとなっていましたが、自然と引き込まれ気づけば涙を流しておりました。
生身とラブドール、完全と不完全
この物語は、生身の人間に永遠を求められなくなった男たちがラブドールに永遠を求めようとします。
究極のラブドールとは、継ぎ目のない完全な人間を目指して作られたもの。そこには今は隣にいない大事な人の姿を重ね、永遠を求めています。
哲雄は、日々弱っていく園子をラブドールとして再生することで、園子を永遠に残そうとしたのだと思います。また、上司の相川金次は、完全なラブドールに7歳の娘を重ねていたのではないでしょうか。
終盤のシーンで、ようやく完成した継ぎ目のない完全な人間(ラブドール)と行為をしようとする哲雄。
園子の幻影を重ねながらも、決定的に足りない何かをラブドールに見出すのです。
【ピエール瀧出演!】新宿バルト9で映画「ロマンスドール」鑑賞(ネタバレあり)
映画「ロマンスドール」は、哲雄と園子のラブシーンがとても多く、少し長いなと感じてしまう場面もあったのが正直な感想。
でもこの映画で一番大事なことは、ラブドールではない不完全な人間同士の愛の行為であり、完全も永遠もないということ。
俳優・高橋一生や女優・蒼井優のファンの方、また電気グルーヴ(ピエール瀧)ファンにはたまらない映画になっていると思います。
気になるかたはぜひチェックしてみてください。
それではまた。
タイトル | ロマンスドール(公式サイト) |
原題 | ロマンスドール |
制作年 | 2020 |
上映時間 | 123min |
制作国 | 日本 |
監督 | タナダユキ |
配給 | KADOKAWA |